東北教区東日本大震災支援室「だいじに・東北」

メッセージ

カンタベリー大主教メッセージ

-東日本大震災記念礼拝にあたって- (2014年3月15日 ロンドン・サザーク大聖堂)

 

父なる神と主イエス・キリストの恵みとあわれみと平和がありますように。

 

カンタベリー主教顔写真 トリミング

 2011年3月11日の東日本大震災を覚えて捧げるこの礼拝において、マイケル・イプグレイブ主教を通して、東北教区のヨハネ加藤博道主教とみなさまに、ご挨拶を送ることができますことを感謝し、また感動しています。

 

 私は、大震災の出来事が大変多くの人々の人生にとって、どんなに壊滅的な影響を与えたかを充分に承知しています。昨年10月、妻キャロラインと東京を訪問した際、加藤主教と東北教区の代表の方たちとお会いする機会を得ました。新地の教会の信徒の方々が、津波が村を襲い、教会の信徒も流された様子を非常な痛みと、しかし尊厳をもって語ってくださったこと、また福島原子力発電所からわずか53キロメートルの小名浜の教会と幼稚園を司牧する司祭が、人々が水を求めて5時間も、汚染された大気と埃のなかで列を作って待っていた様子を語って下さったことに、私たちはとても感銘を受けました。

 

カンタベリー主教からの手紙 私たちは、いまだ避難を続け、将来の見通しが立たない人々のために祈り続けます。愛する人を失ったすべての人々を神の御前に覚え、亡くなった人々を主の慈悲とあわれみに委ねます。

 

 日本聖公会の全教区と多くの教会が共にひとつのキリストの体として、被災者の困窮に対応する道を示されたことを、神に感謝します。「いっしょに歩こう!プロジェクト」は、神の教会の働きを証しするもので、私たちすべてにとって示唆となるものです。神がみなさんを祝福し、神の福音が互いの間に日々新たに生き続けることを見いだすよう力づけて下さることを祈ります。

 

 

福音の交わりのうちにあることを感謝して

 

  カンタベリー大主教
    ジャスティン・ウェルビー