教区報

主教コラム

「昨日も今日も、また」2024年1月

 

11月22~23日、第108(定期)教区会が開かれ議事日程どおりに終了しました。私は初めての議長で、果たして首尾よく進行するかと心配しとても緊張して臨みましたが、書記局と補助書記の運営、また何よりも信徒代議員と教役者議員のご協力により全報告を承認、全議案が議決されて、神さまからの大きなお恵みと感謝しました。
 教区の今後にとっていくつもの重要な議案がかけられましたが、特に言及したいのは、「チーム北国の拡大・期間延長・名称変更を採択する件」と、「東北教区・北海道教区宣教協働・教区再編に向けてのミッション・ステートメント2023を採択する件」です。「ミッション・ステートメント2023」主文は以下のとおりです。『今こそ、恵みの時、今こそ、救いの日です。(Ⅱコリント6:2b)私たちが一つになることで目指すのは、多様性を積極的に受けとめ、弱さの中で福音を宣べ伝え、行きづまりの中で宣教的視点を転換する福音の実践です。そのために、祈りと協働をもって、東北と北海道の人びとが持つ痛みと喜びを分かち合います。東北教区と北海道教区は、一つの教区となるヴィジョンを共有します。また、あらゆる分野で宣教協働の取り組みを行います。』 私が定年退職する2028年3月を目途に今後5年間、宣教協働を進めると共に、両教区の合併に向けた教区再編という具体的な成果を得るようにと、チーム北国に「宣教協働」、「組織」、「財政」、「広報」のセクションを既に設けて担当者人数を増やし、より具体的な協働体制の強化を図ろうとしています。これからのプロセスにも沢山の困難や苦悩が待ち受けているかもしれませんが、神さまが私たちの先
を行かれて招いておられると信じ、主に信頼して聖霊に導かれてまいりたいと願い祈っています。

 

 

<p style=”text-align: right;”> (教区主教)

 

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「昨日も今日も、また」2023年12月

 

10月18~19日、函館で宣教協働の基に、東北教区・北海道教区合同教役者会が開催されたことは大きなお恵みでした。
そこに出席されてお元気だった函館聖ヨハネ教会嘱託聖職ダビデ藤井八郎司祭さまが、10月27日82歳8カ月で天に召されたとの訃報が入り、驚きました。再会を喜んだばかりでしたのに。
私は、31日函館での葬送式に参列して、司祭さまの平安をお祈り申し上げました。

 

函館聖ヨハネ教会と青森聖アンデレ教会とは、これまでに少しばかり行き来していました。藤井司祭さまが来青されたり、青森の信徒たちが函館の教会バザーを訪ねたり、かつて松丘聖ミカエル教会での行事「聖歌を腹いっぱい歌う会」には、植松誠前北海道教区主教さまも参加されて、いっぱい歌われたそうです。
確かに青森と函館はお隣の教会です。
 
 

 

11月4日、9月28日に89歳7カ月の地上でのご生涯を終えられ天に召されたヨハネ小野俊作司祭逝去者記念聖餐式を大館聖パウロ教会にてお献げし、敬愛する大先輩とお別れしました。
赴任先の秋田、仙台、大館、青森、釜石だけにとどまらず、弘前、八戸、盛岡から、また遠く名古屋からのご友人も駆けつけた85名の参列者が、小さな聖堂に身を寄せ合いました。神様の大家族が、愛と一致と平和の象徴である聖餐式を献げて、聖職としての小野俊作司祭さまのお働きを追想して心から深く感謝いたしました。

 

 

東北教区にはますます教役者がいなくなりました。極めて深刻な事態ですが、今教区会に提案されている東北教区・北海道教区合併の目的を明確にする「ミッション・ステートメント2023」に光が見えます。
「弱さの中で福音を宣べ伝え、行き詰まりの中で宣教的視点を転換する福音の実践」という宣言がなされています。私たちの希望は福音にこそあります。

 

 

<p style=”text-align: right;”> (教区主教)

 

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「昨日も今日も、また」2023年11月

 

9月23日、韓国奥率中央青年修練院講堂でテトス・キム・ホウク(金鎬旭)師の主教按手式が執り行われ、師は第8代大田教区主教に就任されました。式にはフィリピン聖公会、南アフリカ聖公会、インド洋管区、東アジア聖公会協議会、カンタベリー大主教特使など海外からの主教たちも多く参列、日本聖公会からは笹森主教、髙橋主教、高地主教、小林主教、矢萩管区総主事、私と李司祭が参列しました。タンザニア聖公会のマインボ・ムドラワ首座主教が説教され、米国聖公会総裁主教マイケル・カリー師からはお祝いのメッセージが寄せられ朗読披露されました。

 

 

大田教区内外から信徒、教役者、シスターら大勢が参列されて、行動の900席は満席で総勢おおよそ一千人が感謝と賛美に満ちて、大きな喜びを持って礼拝が献げられました。私は本当に素晴らしい時を共有していることを実感し、感謝しました。あの熱気、信仰の高揚感をそのまま皆さまに伝えられるものではありませんが、主教按手式はやはり特別で格別な礼拝だと改めて思わされました。

 

 

綿密なリハーサルがなされたようで、礼拝は滞りなく進行しました。陪餐後、教区主教着座、全教役者が新主教の前に立ち従順の誓いを交わし、それから全員で会衆に向かって聖歌を奉唱しました。会衆はうっとりと聞き入って、歌い終わると大歓声と拍手に包まれました。信徒たちと教役者たちが一体感に溢れ、一致した瞬間でとても印象深いシーンでした。私は、わずか4カ月前に主教按手されたばかりですが、早くも心新たにされた感でした。今後とも大田教区との祈りの交わりを深めてまいりたいと存じます。現在大田主教座教会は改築中で工事はやや遅れ気味ですが、来年4月には完成予定です。その際には、東北教区から是非お祝いに駆け付けたいと思います。

 

 

<p style=”text-align: right;”> (教区主教)

 

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