教区報

主教コラム

ほそ道から 第9回「居場所としての教会」

 10月22日(月)から25日(木)までの4日間、李 贊熙司祭・赤坂有司常置委員長と共に大韓聖公会テジョン教区をお訪ねしてきました。

 

 今回の訪問の目的は、9年間にわたって宣教協働者として東北教区で働いてくださっている李贊煕司祭を快く派遣してくださったことへの御礼と、両教区の今後の交流について意見を交換することでした。

 

 

大韓聖公会大田教区主教座聖堂

大韓聖公会大田教区主教座聖堂

 両教区の今後の交流について、ユ・ナクジュン主教様は、現在は教区間の交流だけれども、将来的には教会間の交流や人的交流が望ましい、との見解を示されました。そして最初は青少年の交流とかから始めるとよいのではないかとのことでした。それについては、明確なお答えはできませんでしたが、来年度以降、東北教区としても具体的な交流を計画できればと思います。

 

 さて、このような協議のほか、ユ主教様は私たちに社会宣教の実際を見せてくださいました。「ナヌメチップの家」と呼ばれる働きですが、一つは登校拒否等になっている中高生の支援活動。もう一つは繁華街にある市の青少年センターで、高校生以上の青年男女にたまり場を提供する働きです。これらはいずれも短期または長期の宿泊も可能で、つらい思いをしている彼らが安心して居ることのできる支援をしているそうです。

 

 

 

教会というのは、ある意味で「居場所」かもしれませんね。様々な場から集められた私たちが、御言葉と聖餐に養われ、この交わりの中に居ていいんだよ、と言っていただきました。それは私たちにとって、「安心して居ることのできる居場所」です。

 

 

 この一週間、あまり他の人とお話しする機会のなかった方が、「元気だった?」と声を掛け合い、気兼ねなくおしゃべりができる場、思いを分かち合える場、そんなホッとできる場でありたいと思います。

 

教区主教 あけぼの2018年12月号