教区報

教区報「あけぼの」

「小さいことでも何かをやっていきたい」2014年6月号

 「だいじに東北」から昨年12月に福澤真紀子姉が、そして今年2月に松村 豊兄が、それぞれ影山敬信兄をアシスタントに連れて秋田聖救主教会で学びの時・懇談の時を持ってくださいました。「自分たちに何ができるか?」が初回のテーマになっていましたが、2回目には「自分たちにできること」がテーマになっていたと思います。それは『「だいじに・東北」の働きは被災地と教会を結ぶこと』とのメッセージを頂いたことにあるように思います。

 

 秋田聖救主教会婦人会は教区婦人会の任も担っています。日本聖公会婦人会(日聖婦)との関係を通じて南相馬との関わりを築き、仮設住宅の女性たちの手作り品を教会婦人会の協力を得て取り寄せ、教会バザーで販売とPRを致しました。今もその活動を続け、手作り品や書籍を紹介しています。

 

 『いっしょに歩こう!プロジェクト』が2年間の働きを終え、昨年より『いっしょに歩こう!パート2』に移行し、「だいじに東北」と「原発と放射能に関する特別プロジェクト」の二本柱で動き出しました。「だいじに東北」は主に東北教区の活動となりましたが、お伺いすることもできず、その教区の働きに関われずにおり、どうしたらいいだろうか?との思いを持っておりました。その状況の中で2回目の「だいじに東北」との学びと懇談の時を持ち、それぞれが持っている関係を大切にしていくことを通しての支援の大切さと前述のメッセージを頂き、また、手作り品の販売等も行っているとの情報も得、それらを紹介しPRして行くことも十分な関わりであることに励ましを頂きました。でも矢張り被災地をお訪ねすることをしたい、との思いも強くなり、今、それに向けて準備している所です。

 

akebono201406img 私は今まで、支援活動には大きく関わっていませんでした。先日、あるきっかけで福島県人会とコンタクトを取りました。この県人会は秋田へ避難している方々をサポートすることを目的としています。そこで紹介された「第5回秋田県内避難者情報交換・交流会」に出席する機会を得ました。教会から比較的近い所にある県の施設が「秋田県避難者交流センター」となっていること、また、そのような会がもう5回も開かれていることを初めて知り、その席に同じ郷里の方々が「避難して来ている」ことを目の当たりにして、自分のアンテナの受信力の弱さに改めて気付かされています。そして県人会の方に協力を申し出ました。何かしらでも教会としての関わりに繋がればと思います。

 

 避難区域解除のニュースが流れています。ニュースで映し出される風景は、私が高校時代に同期生たちの家に遊びに行った所も含まれています。「あいつ、どうしてるかな?しばらく帰っていない実家も線量はどうなったかな?」との思いがニュースを見るたびに頭を過ります。

 

 被災者の方々が一日も早く安心して暮らせるようになることを日々の祈りの中でこれからも覚えて行きたいと思います。

 

 

あけぼの 2014年6月号より
司祭 アントニオ 影山 博美