教区報
教区報「あけぼの」
あけぼの2020年9月号
「口より行動する信仰生活」
「わたしたちは世の中で、とりわけあなたがたに対して、人間の知恵によってではなく、神から受けた純真と誠実によって、神の恵みの下に行動してきました。このことは、良心も証しするところで、わたしたちの誇りです。」(コリントの信徒への手紙二1:12)
コロナウイルス感染症拡大の中で信仰生活を過ごしている東北教区各教会や信徒皆さん、また地域の皆様の上に神様の豊かな恵みと祝福がありますようにお祈りいたします。
人々は一般的に行動より先に口を出します。また、言うのは簡単ですが行動が従わなくて失敗したり、信用を失ってしまう場合が沢山あります。
成功というものは、口ではなく、行に現れます。そのためには行動する生活を守らなければならないということを覚えておいてください。
まず、宣言は口がしますが、占領は足ですることになります。
足が先に行かなければならない理由があります。宣戦布告をして遠くから攻撃しても、実際にその地に旗を立てなければ占領された土地とすることができないのです。占領は、ただ、その地を足で踏むその瞬間からのものです。皆さんの成功が永遠に皆さんのものになることができるのは、行動をする場合のみ可能になります。
それだけでなく、口で宣言した者の責任は、行動することで責任を果たさなければなりません。皆さんが成功のために人々に話をしたとき、その宣言と行動に責任を伴っていなければ、皆さんは、多くの人々から非難を受けることになります。
したがって、口で述べたことの責任は行動で実践しなければならないという原理を思い出してください。成功とは、行動する者だけが味わう栄光であることを深く心に留めてください。
第二:行動は練習を介してのみ可能である。
言うことは簡単ですが行動は難しいものです。しかし、言葉より行動が自然に先立つには、瞬発力を育てる訓練が必要です。瞬発力は頭ではなく、感覚によって可能であり、感覚は繰り返されたトレーニングで可能となります。
足とは、足音を出すことだけではなく行動することで、普段繰り返された行動の習慣が自然に足を動かしています。足の動きは、皆さんが目指した成功の高みを占領するようにします。
第三:理由は行動を止める。
皆さんの行動を停止させ、妨害するものは理由です。いくつかの出来事が皆さんに行動してくれることを要求したとき、同時にあるものが理由です。理由はなぜ?という疑問を要求します。それで、皆さんの頭は、計算に着手し、それによって行動は、瞬発力を失い、最終的に行動にブレーキがかかってしまいます。
今、私たち東北教区に必要なのは、相手の声をしっかり聞くこと、神様が与えてくださった世の中を信仰の目で見ることです。神様の声を聞こうと努力し、神様の力を経験しなければなりません。また、神様の愛を感じる信仰生活が必要です。私たち東北教区のビジョンというものは、いろんな言葉と会議による計画ではなく、神様の前で静かにお祈りをしながら、人間の声ではなくて神様の声を聞くこと、人間の計画ではなくて神様の導きを受け止める謙虚な信仰が必要です。
司祭 ドミニコ 李 贊煕(仙台聖フランシス教会 牧師)